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2014年12月 8日 (月)

NHKが面白い~オリンピックをデザインした男たち

少し前のことだが、この秋NHKで放送された番組で2本ばかり面白かったので、今回、次回とその話題で。

1回目は「オリンピックをデザインした男たち」
今年、東京オリンピックから50年経ち、そして2020年に2回目の東京オリンピックを迎えるということで、NHKはこの秋「オリンピック」をテーマにした番組が放送されたが、これもその中の1つ。Nhk_tokyodegin_2

この番組は、私の職業に直結し、そして「へぇ~~、そうだったのか」と思う話が満載だった。
この「デザインした男たち」は、今では故人の方やグラフィックデザイン界の重鎮になっているが、当時は30歳前後の若手デザイナーたち。
「横尾忠則、田中一光、永井一正」なんて人たちの名前が登場する。

この人たちがオリンピック開催の1年半前に集められ、オリンピック開催に必要なすべてのデザインを制作した話だが、当時の日本のデザインは黎明期。
欧米の追随的なデザインで最初の案を出したら、オリンピックの事務局から「なぜ日本らしいデザインを出さないのか?」と言われたところから、彼らの戦いが始まる。

●開催シンボルマーク
今じゃ、当たり前の開催国ごとに創られるシンボルマーク(右側の画像の上部分)。
実は東京オリンピックが初めてだったそうだ。そしてそのモチーフとしたのは、太閤秀吉の陣羽織のデザインだったとか。

●デザインマニュアル
そうして創られた数々のデザインを国を挙げて盛り上げるために、いろいろなところで使ってもらうことにした。
そして、どこで使っても同じデザインとなるように、色やサイズを正確に決めたデザインマニュアルを制作。
私たちが実務として学校で習ったり、VIマニュアルなどを創るが、これも東京オリンピックから日本では使われたものなのだそうだ。

●ピクトグラム
これは専門用語だが、普通に街にあふれているものだ。
トイレの「男女」のマークが代表的だが、いろいろな場所を示す「絵文字」のこと(右側の画像の下部分)。
アジア圏で初めて開かれた東京オリンピックだが、世界中の国が集まり、言語が多種多様。それらの人たちに「どこに何があるか?」と知らせるために、世界で初めて本格的に導入。
当時のデザイナーたちが一番苦労したデザインだったようだ。

●権利の放棄
最後に、これらのオリンピック関係の著作権を、当時のデザイン責任者だった勝見勝氏の「権利は所有せず、次の国へのバトンタッチとしたい」との願いから放棄。
これによって、東京オリンピック以降各国で開かれるオリンピックにもさまざまなデザインが受け継がれていくことになった。

たった50分のドキュメンタリーだったが、デザインを生業にしてきた私にとって、すごく興味深い番組だった。
録画していたが、消してしまったのが悔やまれる。
再放送してくれないかなぁ~~。

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