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2008年11月18日 (火)

敗者の弁

このブログには何度か「敗者」について書いてきた。
「敗者の美学」
「2008年のF1〜敗者の美しさ」
この2回は書いた私自身の記憶にも深く刻まれている(全部の記事を記憶していないんです・・・・・)。
Suemae
どうやら振り返ってみるに、私は「敗者」に対して思い入れがあるようだ。先日の日曜には、「東京国際女子マラソン」「全日本総合バドミントン選手権大会女子ダブルス決勝」というスポーツドラマを見ていた。

「東京国際女子マラソン」は、いつも期待される渋井陽子が前半からぶっちぎりのトップ快走をしていた。
先日、現役引退を宣言した高橋尚子は、特別ゲストでさっそく解説していたが「順調な快走」と言っていた。

ところが、マラソンは30キロ以降にいつもドラマがある。
どうしても毎回最後に力つきる渋井は、今回も残り5キロで失速して破れた。
実は、最後は次のバドミントンが白熱した試合だったので、渋井が追いつかれてからはチャンネルを変えてしまった。
またいつものパターンで、渋井は敗れた。
彼女のこのパターンの負け方は、記憶しているだけで3回以上は見ている。

さて、もう一方のバドミントン。
これは面白かった。
この大会で、ペア解消する「オグシオ」チームと、北京オリンピックで強豪中国ペアを破り、一躍有名になった「スエマエ」チームのぶつかり合い。

しかも注目度が高かったせいか、NHK総合で生中継。
試合後、会場を映した映像があったが、すごいカメラの台数だった。
この2チームは、何度も対戦し「オグシオ」チームの方が戦績は良いのだが、オリンピックで実績を挙げた「スエマエ」も凄い。
結果は、知っての通り「オグシオ」が勝ち、優勝してペア解消という「有終の美」を飾った。

この2つのスポーツドラマ、当然ニュースでも翌日の新聞やWEBでも「勝った側」のコメントや状況は詳しく知らされる。
けれど、なぜか私は「敗れた側」のコメントや状況を知りたくなる。

特にバトミントンの「スエマエ」チームの前田選手は、表彰式にも遅れて登場するくらい憔悴していた。
試合後の挨拶でも硬い表情で「オグシオ」と握手し、そのまま会場を去っていた。

表彰台では末綱選手が前田選手の背中をトントンと叩き、真っ赤に泣きはらした前田選手を慰めていたし、表彰式が終わるとそのまま抱きかかえるように、会場から去った。
もの凄い数のフラッシュを浴び、嬉しい涙で泣きはらした笑顔で応える「オグシオ」とは、全くの対象のシーンだった。

「敗者には何もくれるな」
これは勝負の鉄則かもしれない。
けれど、私はやっぱり「敗者の弁」を聞きたい。
「言い訳」に聞こえるかもしれない。
けれど、それが「言い訳」に聞こえるかどうかは、戦いの最中に「敗れた側」がどれだけ真剣であったかで決まる気がする。

いつものパターンで負けた渋井。
オリンピックで4位になりランキングは上位で、凄いいい戦いをしたけれど敗れたスエマエ。

どちらにも「敗者の弁」を語る資格はある気がする。

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